「販売管理システムと会計システムの連携に頭を抱えている」というお悩みはありませんか?
会計システムを選ぶ際に、結局どのシステムを選べば良いのか判断できないこともしばしばあります。
また、無理に会計システムを導入した結果、うまく機能しなければ損失を出すリスクもあるでしょう。
この記事では、販売管理システムと連携可能な会計システムの選び方からおすすめの製品、連携するための方法までを解説します。
「どの会計システムを選べば良いのかわからない」「どのように連携すれば良いのか知りたい」という方に役立つ記事となっているため、ぜひ参考にしてください。
販売管理システムと会計システムの連携は可能!
まず前提として、販売管理システムと会計システムの連携は可能です。
販売管理システムでは、商品の在庫管理や売上、顧客情報の管理などを一元的に行えます。一方で、会計システムとは、売上や経費、資産などの会計情報を管理し、財務諸表を作成するためのシステムです。
2つのシステムを連携させることで、会社の売上や仕入のデータを双方に入力する手間が省くことができます。また、連携によってリアルタイムでの情報共有が可能となり、経営判断の精度を高めることも期待できるでしょう。
販売管理システムと連携する会計システムの選び方
販売管理システムと連携する会計システムの選び方として以下の4つを紹介します。
- 自社にあった機能を搭載している
- データの連携がしやすい
- 使いやすい仕様となっている
- カスタマイズができる
それぞれの詳細を確認していきます。
選び方①:自社にあった機能を搭載している
会計システムを選ぶポイントは、自社に適した機能が搭載されているかどうかです。
システムによっても、特徴や搭載されている性能は異なります。
例えば、販売管理と会計の連携が必要な場合、その機能が備わっているシステムを選ばなければ費用対効果が悪くなります。
また、自社の業務フローに合わせてカスタマイズ可能なシステムもおすすめです。
自社に適していないシステムを導入しても業務の効率化が難しいため、会社の特徴や職種を考えて、最も効率化できるシステムを選ぶことが重要です。
選び方②:データの連携がしやすい
会計システムを選ぶ際の2つ目のポイントとして、データ連携のしやすさが挙げられます。
販売管理システムと会計システムがスムーズに連携できると、データの入力ミスを減らすことができ、業務効率化につながります。
データ連携の方法は大きく分けて3つのパターンがあります。
- CSV連携:データをCSV形式でエクスポート・インポートする方法
- API連携:システム同士で直接データをやり取りする方法
- 同期:一方のシステムのデータが更新されると、もう一方のシステムも自動的に更新される方法
上記の連携方法の中から、自社の業務フローに最も適した方法を選ぶことが重要です。
例えば、頻繁にデータをやり取りする場合はAPI連携や同期が適しています。
一方、データのやり取りが少ない場合はCSV連携が適しています。
また、データの連携がしやすいシステムを選ぶことで、システム間でデータの一貫性が保てるでしょう。
選び方③:使いやすい仕様となっている
会計システムを選ぶ際の3つ目のポイントは、使いやすい仕様かどうかです。
システムが高機能であっても、使い方が複雑であれば社内での浸透は難しく、結果的に業務効率化につながりません。そのため、誰でも操作できるシンプルなインターフェースや、操作マニュアルが充実しているシステムを選ぶことが重要です。
システムの使いやすさは、業務効率化だけでなく、システム導入後の研修時間の短縮や、従業員等の利用者のストレス軽減にも寄与します。そのため、使いやすい仕様のシステムを選ぶことは、長期的な視点からも非常に重要です。
選び方④:カスタマイズができる
会計システムを選ぶ際の4つ目のポイントは、カスタマイズができるかどうかです。
自社の業務フローや必要な機能に合わせてシステムをカスタマイズできると、業務の効率化が図ることができます。
例えば、販売管理システムとの連携を考えると、商品の種類や数量、価格などの項目が必要になるかもしれません。それぞれの項目を自由に追加できるシステムを選ぶことで、データの一貫性を保ちつつ、業務の効率化を図ることが可能です。
カスタマイズ性能が高いシステムであれば、外部システムの形式に合わせて項目を追加したり、不要な項目を削除したりすることもできるでしょう。
販売管理システムと連携可能なおすすめ会計システム8選
販売管理システムと連携可能なおすすめ会計システムを8つ紹介します。
- freee会計
- 弥生会計オンライン
- マネーフォワードクラウド会計
- 勘定奉行クラウド
- スマイルワークス
- FXクラウドシリーズ
- ジームクラウドAC
- フリーウェイ経理Lite
それでは、8つの会計システムの詳細について見ていきましょう。
①:freee会計
「freee会計」は、財務会計と申告を一体化したクラウド会計システムです。
操作性が高いため使いやすく、上場企業や個人事業主など幅広く対応しています。簡単に法人の申告書作成が行えることや、仕訳が自動で登録される機能により会計処理を簡略化できるでしょう。
また、freee会計は別売りであるfreee販売とのデータ連携も可能で、経理業務を効率化できます。
さらに、他のfreee製品(例:freee工数管理、freee請求書など)とも連携でき、社内の会計を一元的に管理可能です。
以下にfreee会計が連携出来る販売管理システムや、連携方式などについてまとめました。
連携できる販売管理システム | ||||||||
販売管理システムの名称 | freee販売 | freee for kintone | freee for salesforce | ソアスク/soarize | board | 楽楽販売 | s-flow | アラジンオフィス |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | API連携 | API連携 | API連携 | API連携 | API連携 | API連携 | API連携 | API連携・CSV連携 |
②:弥生会計 オンライン
「弥生会計 オンライン」は、弥生シリーズの1つで、クラウドベースの会計システムです。
初心者でも導入しやすくわかりやすい仕様となっている他、無料で利用できるプランも用意されています。インターネット経由でどこからでも会社の会計データにアクセス可能で、リアルタイムで処理できます。
また、スマート証憑管理機能を含む、電子帳簿保存法とインボイス制度にも対応しています。証憑の管理が一元化され、会計処理の効率化を図ることが可能です。
その他、AI-OCR機能による証憑の自動読み取りや、会計・申告製品への仕訳連携が可能で会計業務の手間を大幅に削減できます。
弥生会計には別売りで販売管理システムもあり、連携することで、販売管理と会計の一元管理も可能です。
また、弥生会計 オンラインが連携出来る販売管理システムや、連携方式を以下にまとめました。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | 弥生販売 | アラジンオフィス |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | API連携 | API連携・CSV連携 |
③:マネーフォワード クラウド会計
「マネーフォワード クラウド会計」は、初期費用無料で利用できるクラウド型の会計システムです。
3,000以上の外部サービスと連携が可能で、販売管理システムとの連携も簡単に行えます。
また、マネーフォワードには「マネーフォワード請求書クラウド」に販売管理台帳の機能があり、これにより販売管理と会計の一元管理も可能です。
その他、AIによる自動仕訳機能や、スマートフォンアプリでの利用など、利便性にも優れています。
「マネーフォワード クラウド会計」を導入することで会計業務の手間を大幅に削減でき、販売管理と会計の両方を効率的に進められるでしょう。
また、マネーフォワード クラウド会計が連携可能な販売管理システムや連携方式は、以下の通りです。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | ー | アラジンオフィス |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | ー | API連携・CSV連携 |
④:勘定奉行クラウド
「勘定奉行クラウド」は、クラウド上で管理できる中堅中小企業ユーザー数No.1の会計システムです。
データ保護のためのAES暗号化方式を採用しているなど、セキュリティ面での信頼性が高い点が特徴です。
また、別売りの「商蔵奉行」などの販売管理システムとの連携が可能で、これにより販売管理と会計の一元管理が可能となります。
さらに、AIによる勘定科目の提案機能もあり、導入により社内の会計業務の効率化を図ることができるでしょう。
また、勘定奉行クラウドが連携可能な販売管理システムや連携方式は、以下の通りです。
連携できる販売管理システム | |||
販売管理システムの名称 | 商蔵奉行クラウド | アラジンオフィス | ソアスク/soarize |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | API連携 | API連携 | API連携 |
⑤:スマイルワークス
「スマイルワークス」は、販売管理、仕入管理、財務会計、給与計算などのバックオフィス業務を効率化する統合業務システムです。
クラウドベースで時間と場所を選ばず操作可能であり、法制度改定に自動対応しているため、バージョンアップ費用が不要であることが特徴です。さらに、セキュリティ面でも信頼性が高く、データセンターのセキュリティは二重化されており、24時間365日サーバ運用監視が行われています。
また、スマイルワークスが連携可能な販売管理システムや連携方式は、以下の通りです。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | なし(システム内に販売管理機能「販売ワークス」あり) | ー |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | ー | ー |
⑥:FXクラウドシリーズ
「FXクラウドシリーズ」は、販売管理と会計を一元化できる中小企業向けのシステムです。
導入することで販売、仕入、在庫、会計を1つのシステムで一元管理できます。また、「FXクラウドシリーズ」は、クラウド型であるため、時間と場所を選ばずアクセス可能で、データのリアルタイム共有が可能です。
他にも、システムの操作性にも優れており、直感的な画面設計と豊富なヘルプ機能により、初めての方でもスムーズに操作できます。不明な点があれば、電話サポートで説明を聞きながらの利用も可能です。
会計システムの使いやすさにこだわる会社におすすめといえるでしょう。
また、FXクラウドシリーズが連携できる販売管理システムや連携方式を以下にまとめました。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | SXクラウドシリーズ | 売上原価Pro forクラウド(販売管理機能もあり) |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | API連携 | API連携 |
⑦:ジームクラウドAC
「ジームクラウドAC」は、大手・中堅企業の財務・経理部門がDXを推進するための経理DXフレームワークで、SaaS型の会計クラウドサービスです。管理会計・一般会計機能を中心に、フロント系から特定業務、連結決算からBIまで、各種クラウドサービスとの連携が可能です。
また、J-SOX、IFRS対応やマスター連携、自動化連携(RPA・OCR・BPMツール等)、Accounting-Tech連携(経費精算等)もできます。オペレーションの省力化、業務プロセスのスリム化、他部門も含めたビジネスプロセスの最適化を図りたい企業におすすめです。
また、ジームクラウドACが連携できる販売管理システムや連携方式を以下にまとめました。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | ー | 楽楽販売 |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | ー | API連携 |
⑧:フリーウェイ経理Lite
「フリーウェイ経理Lite」は、Windowsのパソコンで永久無料で使える会計システムです。
「フリーウェイ経理Lite」の特徴は、無料でありながら、30年以上も利用されているシステムです。インストールとバージョンアップ(アップデート)は完全無料で、トライアル期間の制限もなく、ライセンス購入も不要です。
さらに、マニュアルやFAQ、解説記事や動画などのサポートコンテンツが充実しており、仕訳入力がスムーズに行えるように、使い勝手に優れた設計が施されています。無料で会計システムを導入したい企業におすすめです。なお、フリーウェイ経理Liteの上位版である「フリーウェイ経理Pro」もあります。
また、フリーウェイ経理Liteが連携できる販売管理システムや連携方式を以下にまとめました。
連携できる販売管理システム | ||
販売管理システムの名称 | フリーウェイ販売管理 | ー |
同一プロダクト or 他社プロダクト | 同一プロダクト | 他社プロダクト |
API連携 or CSV連携 | CSV連携 | ー |
販売管理システムと会計システムを連携する方法
販売管理システムと会計システムの連携方法を解説します。
それぞれ見ていきましょう。
連携方法を決定する
先にも述べましたが、販売管理システムと会計システムの連携方法にはどのようなものがあるのか確認しましょう。
- CSV連携:データをCSV形式でエクスポート・インポートする方法
- API連携:システム同士が直接データをやり取りする方法
- 同期:一方のシステムのデータが更新されると、もう一方のシステムも自動的に更新される方法
以上の3つの連携方法を理解し、自社の状況に合わせて適切な方法を選択することが重要です。
販売管理システム、会計システムのどちらかをカスタマイズする
販売管理システムと会計システムの連携において、どちらか一方をカスタマイズすることも1つの方法です。
既存のシステムが連携に対応していない場合や、特定の機能が必要な場合に有効です。
カスタマイズには、システムの機能追加や改善、ユーザーインターフェースの改善などが含まれます。
例えば、販売管理システムから会計システムへのデータ送信機能を追加することで、手動でのデータ入力を省くことができます。
また、会計システムに販売データを自動的に反映させる機能を追加することで、会計処理の効率化を図ることができるでしょう。
カスタマイズを行う際には、必要な機能とそのコスト、導入後の運用をしっかりと考慮することが重要です。
メーカーによる連携支援のサービスを利用する
メーカーによる連携支援のサービスを利用することで、販売管理システムと会計システムの連携を簡単に行えます。
メーカーが提供するAPIやデータ連携ツールを使用することで、システム間のデータのやり取りを自動化します。これにより、手動でのデータ入力やエクスポート・インポートの手間を省けます。
また、メーカーによる連携支援サービスの利用によって、システムの導入や運用に関する専門的な知識がなくても、安心してシステム連携が行えるでしょう。
ただし、すべてのメーカーが連携支援サービスを提供しているわけではないため注意してください。
販売管理システムと会計システムを連携するメリット
販売管理システムと会計システムを連携するメリットは、以下のとおりです。
- 業務の効率化
- コストの削減
- 人的ミスを防げる
それぞれのメリットについて詳しく説明します。
メリット①:業務の効率化
販売管理システムと会計システムを連携することで、業務の効率化につながります。
それぞれのシステムを連携させることで、販売管理と会社で取り扱うデータを一元管理できます。売上データや在庫データなど、販売管理システムで管理している情報を会計システムに自動で反映できるため、それぞれのシステムでデータを打ち込む手間を省けるでしょう。
メリット②:コストの削減
販売管理システムと会計システムを連携することで、コスト削減も可能です。
データ入力の手間や時間を省くことで、人件費の削減が期待できます。
販売管理業務は、受注や出荷、請求処理から在庫の管理まで、非常に多くの分野にまたがっているため、特に受注や発注が集中する時期には、週末も仕事をしなければならないことがあります。
両システムを連携することで、業務を効率的に進められ、従業員の休日出勤の削減につながるでしょう。
メリット③:人的ミスを防げる
販売管理システムと会計システムを連携させることで、人的ミスを防げることもメリットです。
データの入力や転記作業が自動化されるため、手作業で行うことによる人的ミスを大幅に減らせます。誤ったデータに基づいて会計処理が行われてしまうと、企業の業績を正しく判断できない可能性があります。
また、人的ミスはクレームや再作業につながる恐れがあり、それによるコスト増加や信頼性の低下を招く場合もあります。
それぞれのシステムを連携させることで人的ミスのリスクを大幅に軽減できます。
販売管理システムと会計システムを連携する際の注意点
販売管理システムと会計システムを連携する際の注意点は、以下のとおりです。
- スムーズな連携に対応している
- セキュリティ対策
- システムを販売している会社の安定性や実績
それぞれについて詳しく説明していきます。
注意点①:スムーズな連携に対応している
販売管理システムと会計システムを連携させる際は、スムーズな連携が可能であるかどうかが重要なポイントです。
連携が複雑であると会計にミスが起こる場合もあり、それが経営に大きな影響をおよぼすこともあります。
連携する際は販売データの入力や修正・削除などの操作が、販売管理システムから会計システムへ正確に反映されるかを確認しましょう。
また、連携によって生じるデータの遅延や欠損などの問題がないかも確認しておくと安心です。
注意点②:セキュリティ対策
販売管理システムと会計システムを連携する際には、セキュリティ面の対応も重要です。
販売に関するデータは、重要な機密情報です。
社外に漏えいすれば、企業の信用失墜やビジネス上の大きな問題にもつながる可能性があります。
そのため、販売管理システムと会計システムを連携する際には、以下のセキュリティ面を確認しましょう。
- データの暗号化
- アクセス制限
- ログの管理
注意点③:システムを販売している会社の安定性や実績
販売管理システムと会計システムの連携を考える際は、システムを提供している会社の安定性や実績も確認しましょう。
なぜなら、会計システムは長期的に使用するものであり、提供会社が倒産したりサービスを終了したりすると、システムの更新やサポートが受けられなくなるためです。
また、システムの導入や運用には大きなコストがかかります。そのため、一度導入したシステムが短期間で使用できなくなると、再度他のシステムを導入するためのコストも発生します。
システムを選ぶ際は、提供会社が長期的に安定した運営ができているか、またそのシステムが多くの企業で使用されているかなど、会社の実績も参考にすると良いでしょう。
販売管理システムと会計システムを連携させて業務の効率化を図ろう!
本記事では、販売管理システムと会計システムを連携させる方法やメリットについて詳しく解説してきました。
自社にあった機能が搭載され、使いやすい会計システムを選ぶことで、業務の効率化や人的ミスの防止につながります。社内業務の効率化を図りたい企業は、販売管理システムと会計システムの連携を検討してみましょう。
また、ReaLightでは、会計システムや販売管理システムの導入支援はもちろんのこと、システム間の連携開発の支援も行っています。
連携によるさらなる業務の効率化を目指し、人件費の削減や人的ミスの削減に取り組みたい企業は、ぜひReaLightにご相談ください。